第90話
そんなルイに言ってみた。明日の放課後、友達と遊んじゃだめかな?って。休み時間、少し人気のない廊下でキスをしてくるルイに。
「ダメ、一緒に帰る約束、忘れた?」
毎日、一緒に帰ろうね。
覚えてる。
覚えてる、けど。
「ううん、言ってみただけ」
笑みを浮かべる私に、機嫌よくした綺麗な、人形のような顔をしているルイが、「今日は、デートしようか」と、凄く甘い言葉を呟いてくる。
好き、ルイが。大好き。
ヒカルが言っていたことを、思い出す。
ルイは一途だと。
確かに、ルイは一途を超えている。
いつまでも私だけを見てくれる、そんなルイのトリコだった⋯。
「ルイくん、大好き」
優しく愛おしく、私の頭を撫でるルイが、本当に大好きだった。
いつまでも、夢のような感覚だった。
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