第72話
そしてそのまま額にキスしてきたルイは、髪を撫でるように元の位置に戻していく。
「大好きだよ」
甘く呟いたルイは、そのまま甘い甘いキスを私にしてきた。
逃がさないように、背中には手を添えたまま。
―――私も、大好き。
そう言えなかったのは、ヒカルとの罪悪感のせいか。
ルイの豹変⋯、ガラリと雰囲気が変わったルイが、怖かったからなのか。
それも今の私には、分からなかった。
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