第60話

ヒカルは笑っていない目で口角を上げると、「7分、ってとこかな?」と楽しそうに呟く。




7分?


なにが⋯




なにが、7分?




「職員室から、ここまでの往復の距離」



カチャカチャと、金属音の、ベルトの外れる音が嫌でも耳に入ってくる。




「5分で済ませるから、大丈夫」



恐ろしく笑顔で、私を見下ろすヒカル⋯。


5分で済ます。


そういう、行為を。






「ひ、かる⋯、やめて⋯お願い⋯」




私は必死に首を横にふった。


やだ、


絶対に、⋯いやだ。


ルイ以外に、抱かれたくない。




服が乱れることは無く。

下着だけをずらしたヒカルは⋯





「や、やめて!いれないでっ、いれないでっ!!」

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