第58話

そして、そこに吸い付くヒカル⋯。



うそ、まって。




大きな音を出せば外に聞こえてしまうから。


チクリと、嫌な痛みが太ももに走る。




「鍵、職員室かしら⋯」




必死に足を閉じようとしている私の内ももに2つ目の痕を残したヒカルが、ようやく顔を起こした。



足音の、遠ざかる音が消えて、また、扉の音が聞こえたのを確かめた後。





「何してるの!」と、私は、ようやく大きな声で怒鳴る事が出来て。

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