第49話

「別れない!ってか、あんた関係ないでしょ!ほっといてよ!!」




私がそう言って、怒鳴った瞬間だった。


野獣のように、ヒカルの瞳が、鋭く光ったような気がした。


その瞳にすこし、怖くなった私は、逃げようと自分の腕に力を入れる。




「やっぱ、強行突破、かな?」




強行突破?



そう言ったヒカルの顔は、笑っていた。


いつものように、悪戯に。



だけど、目が、全然笑っていなくて。




「あ、あの⋯ほんと⋯離して⋯?」



その目が怖く、私は恐る恐る、イスから立ち上がったヒカルを見上げた。

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