第48話

ほんとにこいつ嫌い!


そう思った私は、同じ空気を吸いたくないと、図書室から出ようと足を動かし、



「早く別れてくんないかなあ」



たけど、何故か、ヒカルが私の腕を掴んでいた。




「ちょ、離して!!」


「別れてくんないと、俺が困るんだけど」


「もう!離してよ!!!!」


「強行突破、も、しちゃうよ?」


「ほんと、意味分かんないから!!」


「別れる?別れない? どっち?」




振りほどこうにも、がっちり掴まれている私の腕から、ヒカルの手は離れてくれない。



未だに座っているヒカルの薄い茶色い瞳が、私を貫く。

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