第50話

ルイと顔は似ているのに、髪と目は全く似てないその男は、無理矢理、強引に、その掴んでいる私の腕をひく。



「なっ、ま、ちょっと、」



力づくで歩かされ、ヒカルが向かっている先は⋯。貸し出しカウンターの、横にある、資料室だった。



図書室から持ち運びしてはいけない本や資料が、置いてある部屋。





その床に、投げ捨てるように私を転ばせたその男は、資料室の扉をガタンと閉めた。




そして、ガチャリと鍵を閉める。




「ひ、ひかる⋯、な、にするの⋯」




突然のヒカルの行動に、私は戸惑いしか無かった。どうして私は投げ飛ばされ、資料室にいるのか。



どうしてヒカルは鍵を閉めたのか。

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