第34話
「⋯緊張してるの?」
「⋯っ、」
「奈都?」
「⋯しんぞ」
「ん?」
「⋯こわ、れそ⋯」
「心臓壊れそうなの?」
クスクスと笑うルイの、顔が近すぎる。
ああ、もう、ほんとにやばい。
ルイは真っ赤になっている私の頬にキスを落とし、また、耳元に唇を寄せる。
「いいよ、そうやって、もっと壊れて?」
甘すぎるルイの蜜は、簡単に私の心を奪っていく。
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