第8話

それでも下足場で彼を待つ。


人気が少なくなってきた時、普通科の方から彼が歩いて来るのが分かった。

横に、女の子を連れて。


分かってはいたけど、それを見て心が壊れそうになる。



彼、ルイは私に気づいたらしく、さっきの弟と同じぐらいの綺麗な顔を私に向けてくる。



「まだ帰ってないの?」



ルイの横には、女。

ルイの腕を組んでる、女。



「⋯⋯ルイくん⋯」


あなたを待ってたのに。



「ルイ〜、この子だれ?」



意地悪そうに、にやにやしながらルイに聞く。




「彼女」




だれ?の質問に、「彼女」と答えるこの男は―――⋯

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