第73話
「私さっき生理になっちゃったから」
「え、あー…でも俺…年上じゃなきゃ勃たないっすよ」
そのよく分からない男子校生の言葉に、私はほんの少し期待した。
だって希望している相手でもないのにお金を払ってまでセックスをするなんて、そんなのただの無駄遣いじゃん。
それなら今回は…
「じゃあ私が口で勃たせるから、そのあとはこっちでもいい?」
「えっ…何言っ」
「あぁ、それなら大丈夫っす」
「私とは今度ちゃんとヤろうね」
お母さんがそう言って嘘くさい笑顔を男子校生に向けると、男子校生は「はいっ…!」と嬉しそうな声を出した。
淡々と進む話に私は頭が追いつかなくて、もう何も言わずにボーッとしてることしかできなかった。
お母さんはすぐに持っていた煙草を近くの灰皿に押し付けると、近くにあったペットボトルで水を飲んだ。
始まるんだ…
お母さんはすぐにこちらに両手を伸ばしてまた嘘くさい笑顔を作った。
「じゃあ早くこっちおいでっ」
それはもちろん、私じゃなくて私の真後ろに立つ男子校生に向けられたもの。
このババア、気持ち悪っ…
「はいっ…!!」
その男子校生はすぐに目の前に立つ私の横を通ってお母さんの部屋へ入り、すぐにその戸を閉めた。
その姿はまるで飼い主に呼ばれた犬のようで、足取りはとても軽かった。
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