第61話
「学年主任が来てるんだけど」
「はあ!?知らないよ、放っとけよ!!」
昼間はどうだったのかは知らないけれど、私が学校から帰ってきてから男の出入りはない。
それでもこんなに機嫌が悪いのは、昼間は男の出入りがあったからなのかな。
それとも私がしつこいから?
「放っとけって言われても…玄関にいるし」
この会話も全部筒抜けだよ、きっと。
学年主任、どんな顔して今のこの会話聞いてるんだろうな。
「だから知らないって言っ」
「お母様ー!すみません、学年主任の田村と申しますー!」
お母さんの声は玄関から叫ばれた学年主任の
声によって遮られた。
「はぁっ…っ、もうっ…!!!」
お母さんは心底ウザそうな顔で目の前に立つ私を左手で押しのけると、そのまま玄関の方へ歩いて行った。
まぁこれでなんとかなるよね。
私もお母さんのあとに続いて玄関の方へ戻った。
お母さんを見た学年主任は少し驚いた顔をしていた
理由は分かる。
高校生の母親がこんなに若いなんてびっくりだよね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます