第21話

でも、あんな母親でも一応私を売ることに少しは罪悪感もあったんだろう。



お母さんは私のヤラれている姿を見ようとはしなかった。



それは今も変わらない。



それに、自分が生理の時以外はお母さんは私を差し出さない。


これを良い母親だと思ってしまったことがある私もなかなかおバカな頭をしている。


というか、麻痺しているだけだとは思うんだけど。




私が相手をした中には男子高校生も何人かいた。



あの汚いクソ豚野郎に比べると、高校生は割と優しかった。



まだ中学生だった私を差し出された時は少し動揺した顔をするけれど、布団の敷かれたあのお母さんの部屋に私と二人きりになれば腹を括ることができるのか、躊躇いなんてみんな一瞬で無くなる。


みんな「こっちにおいで」とかなんとか優しい言葉を言って私の手を引くと、ゆっくり服を脱がせて私の体を舐め回した。


高校生の肌は、あの初体験のクソ豚野郎に比べると驚くほどスベスベだった。腰の動きはなんだかぎこちなくて、欲のままに腰を振る姿が見るに耐えなかった私はまた耳と目を塞いだ。



猿そのものじゃん。



そんなことをしているから、



“マジで五百円でヤラせてくれんのかな?”



だからきっとあんな噂ができてしまったんだ。


きっと私とヤったことのある高校生がベラベラと周りに喋ったんだろう。



にしても五百円はさすがにないと思うけど。

ワンコインって…


今時コンビニのお弁当だってもうちょっとするよ?



それともあれかな。


お母さん、私の値段を五百円に設定してんのかな…




いや、あの女に限ってその安さはありえないか…。

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