第44話

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101号室に戻るなり俺はムラムラした気持ちが抑えられなかった。

扉を閉め、そこへ瑞季の両手首を押さえ付ける。

「なっ!ちょっとっ!孝也っ!」

『いや?…』

「何で急になんだよっ!」

『だって…さっき終始可愛すぎたぞ、おまえ。』

一気に瑞季の顔が赤くなる。

白い肌が俺の言葉一つで頰を紅潮させる様がまた堪らない。

シャツの裾から手を滑り込ませて唇を塞いだ。

「んぅぅっ…ぅ…ンぅ…ハァ…孝…也…」

指先が胸の小さな尖りを見つける。

キュッと摘み上げ軽くひねると、扉に押しつけた腰が曲線を描くように跳ねた。

「ぁっ!…くっ…」

『エロい…』

「くっそ…ハァ…好きに…しやがって…ハァ…」

ズルズルと力が抜けてヘタリ込む瑞季の頭をソッと引き寄せた。上目遣いに綺麗な顔が俺を睨む。

『良い顔だよ…咥えて…瑞季…』

瑞季はゆっくり膝を突いて俺のベルトを外す。

上から見下ろす赤い舌先が俺の先走った先端の汁を掬った。

一瞬天を仰ぎ息を吸って長く吐く。

『ハァ…瑞季…』

髪を撫でると、瑞季は今にもとろけそうな顔をして俺を見上げた。

『チッ…我慢させる気なしかよ!』

俺は瑞季をベッドにうつ伏せに押し倒す。

腰を高く引き上げそこに指を押し込んだ。

「っはぁぅゔっ…くっ…」

俺は唾液に浸した指を何度も何度もスライドさせる。

「ンっ…ハァ…ぁ…アン…」

『…良くなってきたな…』

瑞季がシーツをギュッと掴んで自分に引き寄せるのが見える。

振り返るその綺麗な顔にキスをしながら後ろからゆっくり瑞季の身体に入った。

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