第14話
「もっ…イクっ…」
「おう。どっちがいい?」
「っ…中、」
私のその言葉に、私の陰部を弄っていた川口の指はすぐに私のナカにぐぐっと入ってきた。
それからすぐに川口が指を出し入れする激しく卑猥な音と振動が私の下半身から鼓膜までの全てを的確に刺激して、私は思わず川口の首に回していた腕に今一度グッと力を入れてしがみついた。
私の初体験は高校に入ってすぐだった。
もちろんそれはこの川口で間違いなくて、あれはたしか五月くらいだったかな。
よく覚えてはいないけど、確かあの日はまだ暑いわけでもなければもう寒いってほどでもないような暖かい気温の日だった。
学校が終わってそのまま川口の家に遊びに行った私達は、川口の部屋で二人して漫画を読んでいた。
川口の親は共働きで、兄弟はお兄ちゃんが一人いるけど大学生だから夜まで帰ってこないとかなんとかでその日は誰も家にはいなかった。
今思えば無防備すぎたな、とは思う。
いくら仲の良い友達とはいえ男と女であることは間違いないし、私達はもうそれなりの知識を持っている年齢でもある。
だからこそ男である川口は、あの日その気になってしまったんだろう。
「…なぁ、」
「うん?」
ベッドを背もたれにして床に座って漫画を読んでいた私は、ベッドの上で同じく漫画を読んでいた川口に声をかけられて読んでいた漫画から目を離さずに返事をした。
「なぁって、」
「うんー?」
———…バンッ
「……」
「……」
漫画に夢中なせいで私の返事に全く心がこもっていなかったのが気に入らなかったのか、川口は持っていた漫画を背後から私の頭を叩くようにしてそこに乗せた。
こればっかりはさすがの私も目の前の漫画に夢中のままではいられない。
「…痛いんだけど」
そう言って顔だけで後ろのベッドにいる川口を振り返れば、川口は依然私の頭に漫画を乗せたまま見下ろすように私を見ていた。
「話聞けや」
「聞いてるよ」
「聞いてねぇよ、漫画読んでただろうが」
「……」
そりゃあ読んでる最中に声をかけられて“読んでただろう”と言われりゃあもちろん読んではいたけどさ…
「あとでいくらでも読ませてやるから一旦俺の話を聞け」
私が読んでいた漫画はちょうど今すごく良いところで何なら今すぐにでも続きが読みたいところではあったけれど、これ以上反発すると漫画を取り上げられかねないと思った私は素直に「わかった」と返事をして読んでいた漫画を指を挟んだ状態でそのまま閉じた。
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