第70話
この、嘘のような話は誰にも話さなかった。
話したところで誰も信じてくれないと思うし、幸せそうな少女を思い出して少し笑った。
きっと、あの少女は”あの話で聞いた少女”なのだろう。
この出来事を私は心の奥へとしまった。
少女の言っていたことも
深く考えないようにした。
きっと、考えてはいけないような気がしたから。
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