第58話
「そういえば知ってる?」
流歌が楽しそうにニヤリと笑った。
「何を?」
「今年行く海と私たちが泊まるホテルって、昔カップルが駆け落ちをして自殺をしたらしいよ。しかもうちの生徒。」
「何それ。本当の話なの?」
そんな事件があった場所にお嬢様学校の私たちが旅行に行くなんてありえないでしょ。と思ったけど、私が聞きたいことを分かったように流歌は
「意外とみんなホラーとか好きだから毎年文句を言う人って少ないらしいよ。」といった。
確かに私たちの学校の生徒は「怖~い」とか言いながら、そういうものに興味津々だし、暇を持て余しているお嬢様も多くいることから暇つぶしにこういうネタは最適で楽しんでいる人も少なくないのかもしれない。
「し、か、も、今年は肝試し大会があるらしいよ。楽しみだね。」
「えー、肝試しか。大丈夫なの?呪われない?」
「え?沙妃ったらそんなの気にしてるの?」
「べ・・・別に・・・・怖くないし?全然?お化けとか?信じてないし?」
目を泳がせながら言う私を見て流歌は大声で笑ったのは言うまでもない。
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