夏の呪い

第57話

「ねえ、沙妃、今年は海に行くらしいよ。」




「海?」



流歌がいきなり海に行くと言い出したのは、スクールサマーバケーションのことだ。




うちの学校は小学校から高校まで一貫の学校で夏になると学年のみんなで旅行に行くという行事がある。




その旅行先が今年は海に決まったらしい。




「うーん、水着買いに行かないとね。」



流歌は新しい水着をどんなのを買おうか迷ってうきうきしている。




「え?去年も買ってなかった?」




「去年は去年の!今年は新しいの買わなきゃ!沙妃も買うでしょ?」




「私はいいかな。他で着る予定ないし。」




「えー、つまんないなあ」




頬を膨らませる流歌をかわいいなあと思いながら、彼女の胸を見た。



「でっかいなあ・・・確かに水着を着るの楽しそう。」




自分の胸を見てため息を吐いた。



今年もフリルが大量についた水着を着るしかないと思った。

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