第21話
学校に入ると、珍しく流歌が私よりも早く学校に来ていた。
「ごきげんよう。流歌。今日は早いのね。」
みんなの手前きれいな言葉遣いを意識する。
「あー!!ほんとむかつく!!」
「なにが?」
流歌は定期的に何かキレているが今日は相当機嫌が悪い。
「親と喧嘩したの。ほんとむかつく。その上カレとも喧嘩するし!」
チッと舌打ちをしながら流歌は言った。
「何があったの?カレと喧嘩なんて珍しい」
「アイツ、浮気しやがった。許さねえ」
「え?あの正樹さんが?」
正樹(まさき)さんというのは流歌のカレで、本当に優しくて流歌にべた惚れの印象が強い。
「昨日の夜、デパートで女と歩いてることを見つけたの。尋問したら誤解だって言い訳してくるし!許さん」
本当に誤解なんじゃないのかなあと思ったけど、流歌が相当怒っているからこれ以上何も言えなかった。
「親とは何があったの?」
「門限破った。」
「何時に帰ったの?」
「1時くらい?」
そりゃ怒られるわ・・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます