第62話
妖怪のような面持ちをした男は、カエルのような湿っぽい手で結の顎を掴む。
湿っぽくて気持ち悪い。
触られていることに拒絶反応をしてしまう。
「美味そうな女。生気を吸い取りたくなるよ」
生気?
抵抗したいけどできない。
縛られている部分が痛い。
恐怖よりも男に対する気持ち悪さが勝る。
「ちょっとだけ、味見しよっかなあ♪」
は!?味見!?
「ばかかい。やめな」
「何をする!?ヴィラ!!」
パコンと金属器で叩く女。
顔は烏のように黒くクチバシのように鼻がとんがっている。
「盗み食いなんかするんじゃないよ。これはベロニカ様に贈るんだ」
さっきから飛び出してくるベロニカ。
ベロニカって誰?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます