第3話

私は烏丸結(からすま ゆい)。



私立鳳城学院中等部に通う13歳になる女の子。



苦手なことは早起き。



好きなのは占いや魔法。



得意なのは怪我の処置。



変わった特技だけどね。




「おにいなんか大嫌い…………」




私が小さい頃からイチゴが大好物だって知ってるくせに。



私が好きなものは最後に食べる質だって知ってるくせに。



ヒドイよ。




「ばかあ~!!!」




枕を抱き抱え枕に向かって叫んだ。




「誰が、バカだって??」




キィィとゆっくりと部屋のドアが開いていく。



そこには男らしき足が見えた。



それは兄の圭介のもの。



私はまるでオバケでも見たかのような叫びを上げた。




「何だよ。そのリアクションは。まるで俺がオバケみたいじゃないか」



「ご、ごめん…………」




だけど普通いるなんて思わないよ!



喧嘩したばかりなのに!

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