第88話

「…………私の持ち物が……どんどん取られていくの。…………体操服も……キーホルダーも。…………その他も……色々なものが無くなってる。」





全部……その人の仕業ってこと……?




でも……なんで。




生理用品に関しては使用前だよ?……何がしたいの…………




使用後でも怖いけど。…………って、まさか…………使用後も漁ったり……してないよね?






真っ青な私の顔を見て、「俺がいるから。大丈夫」と、ももちゃんに言われ私は小さく頷く。





「とりあえず、今日は佐々木くんはもう帰っていいから……その子を送ってあげなさい。後はあずまくんにお願いするから。」





「え!……俺っすか?俺今から有栖川とデートっすよー?」




直樹なおき!……冗談はいいから!」有栖川さんに怒られてももちゃんの、友達……という人は「はいよー」と店の奥に入っていった。






「…………めめ子、とりあえず店の奥行こう。」


そう言われ小さく頷くと、言われるがままに奥に入っていった。





ももちゃんの、バイト先にきたのは初めだ。ももちゃんはダブルワークをしているらしく平日はこの喫茶店。土曜はカフェらしい。




まだ少し濡れている私の体は寒くて震えているのか、恐怖から来るものかよく分からない。

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