第56話

次の日、ももちゃんに連れられて来たのは少し家からは離れた公園。




すごく広くて、わんちゃんも沢山いる。





「とろろ!ももちゃんがフリスビー買ってくれたよ!ほら、取ってこーい!」




フリスビーを思いっきり投げる。………が……




「とろろ……取ってこないの?」



とろろはももちゃんが腰掛けるベンチの横でいい子に座ってる。




「とろろはいい子だなぁ……どこかの誰かさんと違って直ぐにどこかにフラフラ行かない。」






「ももちゃんの意地悪!」





べーっと舌を出すと、「とろろは取りに行きたくないみたいだからめめ子が取ってこい。」





うっ……確かに、フリスビーは寂しく原っぱに落ちている。





「はぁ……わかったよう。」とぼとぼと歩いて取りに行き、2人の元へ戻ると「えらいなー、めめ子取ってこれて。」と、謎に褒められた。




ワシワシと頭を撫でられて嫌な気はしない。





てゆうか、ももちゃんに褒められるなんて………初めてかも!




とろろを見ると、じとーっとした顔をしている。





な………こんなことしたら余計にとろろに嫌われるじゃない!……ももちゃんのおバカ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る