第55話

ぎゅっと目をつぶると、耳元にふっ……と息を吹き枯れられた。






「ひゃんっ」



なんか、変な声出た。うぅっ………恥ずかしい。ももちゃんをちらっと見ると面白そうに笑っている。






「い………いじわる。」





「俺に逆らうからだ。」




少し拗ねて、「とろろ……ももちゃんが意地悪するよう」と頬を擦り寄せると、とろろは嫌そうな顔をして逃げて行ってしまった。





「とろろも、薄情だよ。」



そんなふうに言う私をももちゃんは相変わらずげらげらと笑っていたのは言うまでもない。

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