直ぐに電話を取った泰ちゃんに、とりあえずタクシーを呼んで病院に行くように言われ私は直ぐにその指示に従った。

夜の病院はなんかいつもと雰囲気が違う。

「あの……父と母が搬送されて！」受付の人に言うと案内をされた。

そこからは………あまり覚えていない。

2人とも亡くなってしまった。父は即死だった。母は、救急車が来た時にはまだ意識はあったらしい。でも………ダメだった。

2人とも損傷が激しいらしく、見ない方がいい。と言われた。

轢き逃げで……相手はまだ見つかっていない。

「………めめ子、1回帰ろう。」

「………」

「……妃芽。」

「……え？あ………ももちゃん。……なんで？」

「……泰成に言われて。泰成アメリカですぐには来れないけど、飛行機取ったから明後日には来るって。」

泰ちゃんが来れないから、ももちゃんが代理で来てくれたんだ。

「……とろろ探さないと。」

「とろろは、警察に預かって貰っているみたいだからこのまま引き取りにいこう。」

もう、どうしていいか分からない私の手を引いて、気がついたらとろろを引き取って家の中にいた。

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