第73話

カップル。


彼女。



そういえばあの子。


可愛い女の子は慶太くんの彼女だよね。


私なんかと休みに出かけて大丈夫なのかな。


怒ったりしないかな。



けど、そんなこと慶太くんに聞けない。


勇気出ない。


真実を知るのが怖いから。



私のために一緒にいるだけだよね。


私は死んでるから。


この世のものではないから。


ただの同情心だよね。



慶太くんはどうして付き合ってくれたのだろう。



私は生と死。


生きるものと幽霊。


ふたつの狭間で苦しみ葛藤した。


このまま自分の利己心のためだけに時間を割いてくれる慶太くんを付き合わせていいのかと。

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