第71話

チケットを渡される。



「あ、ごめん。つい」



私はぷっと笑ってしまった。


釣られて慶太くんも笑った。



「行こう」



慶太くんは私を生きていた時と同じように一人の人間として見てくれる。


そんな慶太くんが好きで思いが募る。


やっぱり慶太くんが好き。


思い出になんてできない。


忘れることなんてできないよ。

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