第65話

慶太くんは笑顔で協力すると言ってくれるけど、ほんの少しだけ複雑な気持ち。



私は当然死んでる身だから当たり前のこと。


死んでるものは成仏するのが当たり前。


現世に未練残したままはいけないこと。


わかってるけど、何だか切なかった。儚かった。



慶太くんはこんな気持ちを知るわけない。


知らなくていいことだから。




「三ツ矢さんのやり残したことか……三ツ矢さん。聞いてる?」


「………あ、うん」


「何見てたの?」


「…………」

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