夢と現実
第8話
サイレンの音が鳴り止まない。
やっぱり私は死んだの?
ざわめく人達。野次馬。
けれど目を開けると、そこは教室だった。
夢…………?
ああ、夢だったんだ。
怖かったけれど、悪い夢だったんだ。
安心した。
教室に入ってきたのは想い人の慶太くん。
今日も爽やかな笑顔。
かっこいいな。
慶太くんの周りにはいつも人がいる。
キラキラしてて私の憧れの人。
慶太くんが私の横を過ぎ去る。
「………慶太くんおはよっ!」
勇気を振り絞って挨拶をした。
した………はずなのに、慶太くんは私をスルー。
え………?
聞こえなかったのかな?
私、ちゃんと挨拶したのに。
今までこんなことなかったのに。
慶太くんの方を振り向いて慶太くんを見つめた。
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