第71話

「分かってんなら入ってくるな」


「なあ、仁、その子は俺のお気に入りって言ったよなあ?」



中に入ってきたのは、この部屋の主である煌だった。

さっきとはうってかわり、不機嫌な様子の仁は、「勝手に決めるな」と、冷たく言う。



「ほんと、お前イカれてるわ⋯。その首お前だろ?殺そうとしたくせに」


「暴力で興奮するてめぇに言われたくねぇな」


「棚に上げてんじゃねぇよ、変人野郎」


「俺が変人ならお前は何だ?あ?」


「陽向は俺の、飽きたらやる。それまでに口説き文句でも考えとけよ」


「この野郎⋯」



バチバチと、火花を散らす2人⋯。

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