第61話

私は今度こそ、逃げるために後ずさった。必死に体を動かし、雅から逃れるために。


けど、それを許さない雅は私の足を捕まえてきて。怖い。まるで別人のように、豹変してしまった雅は私をうつ伏せに押し倒した。

動けないように、私のお尻部分に跨った雅。



「や、やだ⋯どいてっ⋯」


雅の手が、私の首元にふれ。


また犯されると思った。

世那や、煌のように。

自分自身でノーマルと言ってた雅は、首元の服へ手をかけると、いとも簡単に首元の服を破ってきて。


服がそう簡単に、破れるはずがない。


それでも簡単に破った雅は、暴れる私を押さえつけながら、スポーツブラを肩から腕へとずらす。


破かれた服のせいで、肩や背中が丸見えで。



私の視界に、片腕を振り上げた雅の姿が入ってきた。

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