第26話
血の味が、気持ち悪い⋯。
舌の動きが、蛇のように私の舌と絡んでいく。
「んんッ――⋯」
思わず声を漏らしてしまい、呼吸もままなく、酸素不足でおかしくなると思っていた矢先、ようやくねっとりとした舌が離れていく気配がし。
完全に離れた時、私は大きく息を吸った。
「これは誰がやった?」
これは?
何が?
なにを言ってるの?
煌の手が、私の腕を掴む。
じっと見下ろす先には、さっき激痛が走った手首があり。
誰がやった?
誰が?
そんなの、覚えてない⋯。
ずっとずっと、パニックだったのにっ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます