第24話
「これ⋯お前か?」
頬から私の首へと、指先が移動していく。蛇のような鋭い視線が、私の首をとらえ。
その行動にヒュッ⋯と、息が止まりそうになった。
「首絞めたのは仁」
あの息苦しさは、二度としたくない⋯。
「ふーん⋯」
煌の指先が、私の首を横向きになぞる。もしかすれば、何か首に痕が残っているのかもしれない。ずっと強く首を絞められていた。痕が残っていても、おかしくはなくて。
私は静かに涙を流した。
もう、逃げられないと分かっているから。
だけど⋯。
せめて⋯、この状況を説明して欲しかった。
「⋯面白そうだな」
面白いと言っているのにも関わらず、首を痕をずっと見つめる煌は、顔色ひとつ変えず。
全く面白くない私は、まだカエル状態のままで。唇まで震えている私のそこに、顔を寄せた煌の唇で塞がれても身動き1つ出来なかった。
キスされている。
その事に理解が出来ず。
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