第18話

「璃久も混ざるでしょ?」


「お前らと兄弟は勘弁」


「えー今更ぁ?他の女で絶対兄弟になってるでしょ」


「うっせーな」


「陽向ちゃん可愛いと思うけど?さすが源(みなもと)の女だよね」



みなもと⋯?

誰が女って?

全く知らない名前を出されて、困惑する。




ニコニコと笑いかけてくる世那。誰か通訳して。このイカれた男はなにを言ってるの?



「あたし⋯、源なんか、知らな⋯」


泣きながら呟いた。本当に知らない。

未だに私の顔を掴む世那は、私に顔を向けるとまたニコニコと笑っていて。



「そういうのいいから」



そういうの?

本当に何も知らないのに?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る