第24話
「あ、なら私は………」
服部くんの手をパッと離す。
「悪いけど先約は一ノ瀬さんだからごめんね」
服部くんは振り切る。
先約なんてしてたかな?
ふと考えると、通り過ぎた時に小声で
『大して可愛くもないくせに』
こんな役回りやだな。
いつものことだけど、久しぶりに言われると胸に刺さるものがある。
椅子に座り、ビールがきた。
「一ノ瀬さん。ビールで大丈夫だった?」
「大丈夫だよ。ありがとう」
ビールが入ったグラスを擦り合いひと口。
「美味しい…」
「良かった」
すごい笑顔だな。
さっきの仏頂面と大違い。
「服部くん、私たち先約してないよね?なんで嘘ついたの?」
「バレたか。ごめんね?」
「謝ることではないけど……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます