第77話

「リン、いくら俺でも怒るぞ。」車から出てきたのは裕二さんだった。





いつもヘラヘラしている姿からは想像つかないくらい怒っている。





「私のせいで、リカが死んじゃってごめんなさい。」私が頭を思いっきり下げると





「違うわバカ!俺はお前のこと娘のように可愛がってんだよ。そんなお前が死んだら、俺が悲しむ。死のうとすんな。」裕二さんは困ったような顔をした。





「ごめん…なさ……い」私はその場で泣いた。




「頼ってくれよ。リカだって、俺だって。リンのことが可愛くて仕方がないんだよ。」彼はそういうと私の頭を撫でた。






その後、私と誠くんと金髪の美少女は裕二さんの車に乗せられた。





金髪の美少女は誠くんの彼女らしい。アリスさんと言い、イギリスで出会ったと言っている。





「俺、アリスと結婚するんだよ。だから、親に紹介しようと思って日本に戻ってきた。」そう言う誠くんに裕二さんは呆れていた。





着いたのは大きな和風のお屋敷だった。





「ここ……なに?」私が聞くと「実家。」と裕二さんは言った。

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