第67話
されるがままに振袖を合わせられていく。
リカは凄く真剣そうな顔で選んでいる。
「暖色もいいけど、寒色も悪くないね…」リカが言うと「リンには黄色とかどうよ。いや、ピンクもいいな〜」裕二さんも真剣そうに見ていた。
「リンはどれかいいものあった?」そう聞かれ「私、一番安いのでいいよ。お金ないもん。」小さな声でそう言った。
「いいの。ここは私が払うから。私、振袖着ることなく結婚しちゃったからさ。娘がいたら絶対振袖着せようって思ってたんだ。でも、生まれたの息子だったからさ。リンのおかげで夢が叶うよ。」
リカにそう言われ「リカのわがままだから。甘えちゃいな。」と、裕二さんにも言われた。
結局は、リカの厚意に甘えることになり、私は白色にオレンジの花が描かれた振袖を選んだ。
リカも裕二さんも大絶賛だった。
それから数ヶ月後前撮りをした。
振袖は少し苦しくて、髪型もいつもと違って編み込んでるから崩れないように気をつけないといけないけど、凄く楽しかった。
リカは凄く喜んでくれた。
写真館の人に言われ、リカも一緒に写真に写った。
本当に幸せだった。
だから、あんなことが起きるなんて思わなかったんだ。
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