突然の悲劇

第68話

「リカ、買いすぎだよ。」スーパーで買い物を終えた私たちは、マンションへ帰ろうとしていた。





歩いて行ける距離にあるため、今日は2人で来ている。





2人でゆっくり話しながら歩いていた。





「リン、危ない!」リカがそう言い、リカの方を見た。






その瞬間、リカは私の事を思いっきり押した。





私は転んで、バンッと大きな音がした方を見た。





リカの体は宙を飛ぶようにして、地面に叩きつけられた。





「え…」リカのことを引いたトラックはそのまま走り去ってしまった。





私はリカの方へと駆け寄る。






「リカ…?ねえ!!!リカ!」体は傷だらけで頭からは血が出てる。





リカは声を掛けても目を覚さない。





周りには人がいなくて、私は震える手で救急車を呼んだ。





場所を伝えるとまた、リカに声を掛ける。





「リカ!ねえ、目を覚まして!……リカ」私が泣きながら言うと握っていた手がピクリと動いた。





「……なーに、ない…てんの?…大丈夫…だから…リンは…なんともない?」




私は頭を縦に振った。「…そっか…よかっ…た…」



リカはそのまま目を閉じた。




「リカ!」それからはどれだけの声を掛けても、泣いても、叫んでも、リカは目を覚さなかった。

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