第44話

「洋の妹分で裕二のお気に入りのヤツってお前で合ってる?」屋上に着くと彼はタバコの火をつけた。




洋の妹分で裕二さんのお気に入りかどうかは知らないけど、一応2人とも知り合いだ。





「2人には…よくしてもらってますけど…」恐る恐るそう答えると彼は真顔になった。





「お前がリンか!ずっと探してたんだよ。リンなんて名前のやつ探しても学校にいないし。そもそも、事故して病院にいたからさ。」彼は急にケラケラ笑いながらそう話し始めた。




「私に何か用事ですか…?」そう聞くと「いや、特に。気になっただけだけど?」それが何か?みたいな顔をされた。





「あ、俺鷹村誠。裕二の弟。」第一印象はなんか厳つくて怖かったけど、話してみたらよく笑う人だ。





さっき、事故をして病院にいた。と言っていたけど、一輪車で坂道を下って遊んでいたら壁に衝突したらしい。




それだけなら入院にはならなかったんだけど、壁が崩れて下敷きになったらしくそれで入院になってしまったと言っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る