ここで…働かせてください。
第2話
「あの、ここで…働かせてください。」
頭をガバッと下げて頼み込む。
「……裕二、どこから連れてきたのこの子。」
呆れ顔で彼女はそう答えた。
「リカ、ちょうど欲しいって言ってたろ?新しい若い女の子。」
私はこの〝裕二〟と呼ばれる男に繁華街でスカウトされてこの場所にいる。
「はぁ…そうは言ったけど……あんたこの仕事の経験は?」
〝リカ〟と呼ばれている綺麗な人にそう聞かれた。
「え……あの…、ないです。でも何でもします。なので、ここで働かせてください。働きたいんです。」
「いや、そのセリフジ○リかよ。」リカさんは笑いながらそう言ったが、私は何のことを言っているのかよくわからず首を傾げた。
「まぁ、いいや。あんたいくつ?」さっきまで笑っていたリカさんが真剣な顔になった。
「えっと……ハタチです。」私は咄嗟にそう答えた。
「ふぅん……なんでもするんだね?」
リカさんは私の目を見つめた。
私は頭を縦に振った。
「わかった。私が雇ってあげる。」
私はホッとした半分少し身構えた。
渡辺鈴、キャバクラで働くことが決まりました。
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