第10話
「よし。他に違反した者はいないようだな。では、昨日の戦ごっこの続きをやろう!」
そう言った俊彦さまを先頭に皆さまは元気よく母さまに挨拶を済ませると、外へ駆け出して行かれました。
母さまに外出する
「兄さま……!あの……!」
先ほどはとても感動いたしました!
兄さまは私の誇りです!
兄さま
兄さまは また困ったお顔をなされて、
「ゆき。すまないが皆と一緒に出かけてくる。帰ったら必ず遊んでやるから。ごめんな?」
本当にすまなそうなお顔をされて、そう謝って下さるから。
その気持ちがうれしくて、思わず笑みがこぼれた。
「いいえ!私のことなど、お気になさらないで下さい!
先ほどの兄さまは とても素敵でした!
ゆきは感動いたしました!」
笑顔で告げると、兄さまは私の言葉に驚いて照れていらっしゃる。
「馬鹿者。からかうな」
コツンと頭を小突かれて、喜んでしまう私はおかしいですか?
そっぽを向くその少し赤い横顔が、私にはとてもまぶしく見えました。
.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます