第79話

抵抗していた私の手は、いつの間にか辰巳の腕を掴んでいて、爪が食いこむぐらい掴んでいた。


それに比例して、

辰巳の歯の威力が強くなる。




も、言わないからっ

おはようとか言わないから....!!


お願いだから離して!



そう言いたいのに、痛すぎて声に出せない。




「何やってんだよ!!?」



その時、階段の上から声がした。


その声の主はドンドンと勢いよく階段を降りてきて、私と辰巳を無理矢理引きがした。

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