お正月 リクエスト
第84話
お正月
リクエストver.
上の人間の晃貴は、学校をサボることもしょっちゅうで。バイクにも乗っている光景も見た事あるし、口も悪いし、喧嘩は強いらしいし、性格も凄く悪い。
とりあえず一般的な男子高校生ではないけど。
私の部屋で、晃貴がうつ伏せになってベットで寝転がっていたから。
重いと分かっていても、その晃貴の背中の上に乗る。「重いんだけど」って言いながら私を拒否しない晃貴は、少し私の方に顔を向けた。
「年越し、一緒に過ごしたいね」
そう言った私に呆れた表情をする晃貴は、「お前、門限あるだろ」と言う。
だからそれを、不良の晃貴が言うの?
「じゃあ元旦の朝に晃貴と会うの?」
「元旦は家族と過ごすもんじゃねぇの?」
だからそれを、不良の晃貴が⋯⋯。
「初詣行きたい⋯」
「んー」
「晃貴、行きたくない?」
「あんま人混み好きじゃねぇしなあ」
「じゃあ私と一緒に、初詣行きたくない?」
晃貴の顔を覗き込んだ私に、ふ、と、小さな笑みをした晃貴は、「真希ちゃん、俺の扱い上手くなったな」と、片腕を上げて、背中にいる私の首の後ろに腕を回した晃貴は、私を晃貴から降ろすと組み敷くように見下ろしてきた。
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