第81話

「まあ、あんなに感じてたらな」


感じてた···。

晃貴に言われて、ますます恥ずかしくなる。


だ、だって、まさか、あんな行為だとは思ってもみなくて。



机の上にのお茶を置いた晃貴は、机の所に置いたままのペットボトルを見て「水飲まねぇの?」と、聞いてきて。




「···体動かない······」


「飲ませてやろうか?」


「···ん、起こしてくれたら嬉しい」



もう腕に力を入れるのも億劫だった。

晃貴は持っていた缶を置き、その手でペットボトルを取りキャップを外し···

その水を口に含んだ晃貴は、スっと私の顔に近づけてきてそのまま唇を塞いできた。



まさか口移しされるとは思わなかった。


体を起こして、普通にペットボトルを渡してくれると思ったから。


まださっきの余韻が残っている私の体は、晃貴との唇の重なり一つでビクッと体が動いた。


受け身が取れていなかった私の口からは少しだけ水が零れて、そのまま中へと入ってくる晃貴の舌。


私の舌と絡まっていく晃貴の舌のせいで、また体が熱くなり、下半身から何だか分からないゾクッ···とした感覚が私をおそい、官能的なキスのせいで息が荒くなっていく。




「···真希」


唇を離した晃貴の声は、少し乱れていて。

返事をしない私を見つめ、「もっかいしていい?」と聞いてくる。



もっかい?

なに?

キスを?


水の口移し?

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