第48話

中に、入ってきた人と、目が合う。

私よりも、何歳か、年上のような、男の人が入ってきて。

その人と、目が合った瞬間、驚いている私よりも驚いている顔をしたその男の人は、「うわっ、びっくりした⋯!」と、大きな声を出し。




その声はビクビクした私は、「あ、え?⋯え?」と、戸惑うことしか出来なくて。



知らない人。

誰?

誰なの。



あたふたする私に、男の人は「⋯もしかして、弟の彼女?」と、顔を傾けてきいてきて。



弟?

彼女?



そこで、あ、と気づく。



ほぼ一人暮らしの晃貴。

〝ほぼ〟だから。

全く帰ってこない、というわけではなくて。




「お、お兄さん、ですか? お、おじゃましてます⋯」




晃貴の、家族⋯!!

その事に気づいた私は、慌てて頭を下げた。

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