兄弟

第43話

晃貴と付き合い出して半年。


その半年の間、何度も遊びに来ている晃貴の家にもすっかり慣れ、「真希、俺の上着知らねぇ?」と晃貴に聞かれれば、「リビングにあったよ」って、答えられるぐらい分かってきた。


晃貴は私がキッチンで何かをしてても、「好きにしていい」と言ってくれる。


「テレビ見てもいい?」と言えば、「いいよ」と許可をくれて、リビングに置いてあるテレビを見たりする。



晃貴以外の家族は帰って来なく、ほぼ晃貴の一人暮らし状態の家⋯。

不良で上の立場の晃貴なのに、晃貴が洗濯物を干したりしてるところを初めて見た時、少し笑えた。






「―――大丈夫?」


もう冬が終わり、春の季節に入り。


暖かい季節なのに、目の前にいる晃貴は辛そうに息を吐いていて。

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