第15話

「こら、真希ちゃん」



晃貴は呆れた声を出し、腕枕している腕に力をいれ、自身と一緒に私を起き上がらせる。それでも晃貴を離さない私は、座っている晃貴に抱きつく。




「どうしたんだよ、そんなに眠い?」



ポンポンと、頭を撫でてくれる晃貴が好きで。



「⋯うん」


「俺と離れたくない?」


「⋯⋯違う⋯」


「違ぇの?」



晃貴の笑う気配がする。


私はその笑った顔を見たくて、顔をあげた。



「送る、だから家で寝ろ。な?」


「うん⋯」


「甘えたな真希も可愛いな」


「⋯、おきる⋯」



まだ晃貴に可愛いと言われ慣れていない私は、やっと晃貴を解放した。

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