基準

第13話

「―――」




何かが聞こえる。



トントンと、体を叩き

何かが私を起こそうとする。



「―――真希」



私の好きな声⋯。

好きだけど、私はまだまだずっとこうしていたくて、目の前にある胸元に顔を埋めた。



「おいコラ、起きろ」



イヤだ⋯起きたくない。

そう思って目の前の晃貴を抱きしめる。



「真希ちゃ〜ん、もう6時過ぎてるぞー」


「⋯うん」


「門限守れよ」



それを不良の晃貴が言うのか⋯。

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