第4話

その週の土曜日、私は晃貴のいる倉庫へ来ていた。ソファに座りながら本を読んでいる私の太ももを枕にしている晃貴は、スー⋯と寝息をたてて眠っていて。


昨日、遅くまで倉庫にいたらしく、あまり寝てなかったみたいだった。

金曜日は日を跨ぐまで帰らないみたいたけど、今回は明け方までいたらしく。



晃貴が私のそばでこんなにも無防備に寝て、頭を預けてくれる事が嬉しかった。



晃貴が眠って1時間ぐらいがたった時、私のスマホが振動しているのに気づいた。


晃貴を起こさないように体を前に倒し、机の上に置いていたスマホをとり画面を見ると、そこにはこの前連絡先を交換した仁科君の名前があって。



そういえば、持ってくる日が分かれば連絡するって言ってたっけ?



「はい⋯、もしもし⋯」



私は晃貴をおこさないようにできる限り小さな声を出した。

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