第4話
ベットの中でも、翔は愛の言葉をよく囁く。高校時代に体を重ねるようになってから、翔はすごく甘い言葉を呟き続けた。
ううん、翔は行為の以外でも甘い言葉を囁くから、普段とは変わりないのかもしれない。
大学を卒業する頃には私も翔を愛してたし、親の同意を得て、同棲が始まった。
その二年後には翔の言う通り、籍を入れ、本当に幸せな結婚式を挙げた。
タキシードを着ている彼は、ウエディングドレスを着ている私に「俺の言った通りやろ?」と呟いたあと、みんなの前で誓いのキスをした。
幸せな毎日だった。
2人の子供が生まれた。
女の子と男の子だった。
どちらかと言うと2人とも翔譲りの顔なのに、「美春そっくり」と子供たちを愛す翔に、私はずっと笑っていた。
子供が幼稚園に行き。
小学生へと進み。
中学生になる。
高校で長女が彼氏が出来たそうで、翔は喜んでいたけど、少し悲しそうだった。
そんな長女も23歳で結婚し、長男も21歳で結婚した。
ずっとずっと愛妻家として近所でも会社でも有名な私の夫は、「あと50年、2人でゆっくりしような」と、もう歳だと言うのに、愛おしそうに私を抱きしめた。
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