「・・・・・リリちゃん・・・？」

日向が、少し遠くから私のことを見ている。

「ひな？どうしたの？」

「それ・・・・誰？」

「バイト先の人で、クラスな一緒なの。」

「・・・・・ふーん。」

あからさまに機嫌が悪い日向を見て、これはやばいと思った。

でも、私と日向は付き合っているわけではないし、東雲君との間にやましいことは一つもない。

「バイトあるから、行くね。」

私はそう言って手を振った。

日向は私に「うん。」と言って、小さく手を振った。

少し歩くと東雲君に「ごめんね。幼馴染が・・・・変な勘違いをしたみたいで。」

そう言うと「別に・・・」と返ってきた。

怒っているのではない。この人の通常運転はこんな感じなのだ。

最近一緒にいることが多くて、なんとなくわかってきた。

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